第28話|小さな身体で、頑張っていた

生まれてからのこと

生まれてから10時間後。

お昼頃。

私たちは、次女のいるNICUへ向かった。

生まれてから、
まだ数時間しか経っていない。

でも、私たちにとっては、
もう会いたくて仕方がなかった。

NICUに入る。

そこには、
たくさんの機械に繋がれた次女がいた。

小さな身体。

たくさんの管。

生まれたばかりなのに、
こんなに頑張っている。

同時に機械に生かされている

その現実を痛感した。

私は次女を見て、

可愛い。

そう思えたことに安心した。

先生から、
これからの入院や状態について説明を受けた。

血小板の数値が低く、
皮下出血も見られていることを教えてもらった。

そのため、
輸血が必要になるとのことだった。

「輸血……」

生まれてすぐなのに、
もう輸血が必要なんだ。

不安だった。

でも、目の前にいる次女を見ると、

「頑張ってるね」

そう思った。

出産の疲れも溜まっている中、

沢山の説明を聞いて、

また疲れた私たちは、病室へ戻って眠った。

午後3時頃。

もう一度、NICUへ。

次女のところへ行くと、
今度は凛が目を開けていた。

そして、

二重のきれいな目を、
見せてくれた。

「わぁ……」

思わず笑ってしまった。

こんなに小さいのに。

ちゃんと私たちを見てくれているような気がした。

その姿が可愛くて、
愛おしくて。

しばらく次女の顔を見ていた。

そして、その日、
次女にとって初めての輸血が行われた。

生まれてから、
まだ一日も経っていない。

それなのに、
次女はもうこんなにたくさんのことを頑張っている。

私はその姿を見ながら、
ふと思った。

生命力って、
すごいな。

そんなふうに思った。

小さな身体で、
こんなにも頑張っている次女を見ていたら、

そう思わずにはいられなかった。

出産の疲れを回復させるために、

その日の夜の面会は控えることにした。

そのため先生から、

「いつでも連絡はとれるようにしておいてください」

そう言われた。

何が起こるかわからない危険な状態なんだ

そんな風に思った。

私は次女に、

「また明日ね」

と声をかけた。

NICUを出るとき、
胸がぎゅっと苦しくなった。

本当なら、
一緒に眠って、
一緒に朝を迎えるはずだった。

でも今は、

次女はNICU。

私は病室。

同じ病院の中でも、それぞれ別々の場所にいる。

それでも、

次女は今日も生きている。

小さな身体で、
一生懸命に頑張っている。

それだけで、
私は少しだけ前を向けた。

その日の夜は

ひとり病室のベッドで眠りについた。


※この記事は個人の体験をもとに書いています。

医療上の判断については、必ず主治医・医療機関にご相談ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました