第4話|「やはり、脳室拡大があります」

妊娠中のこと

別の産婦人科で、エコーを見てもらった。

私は、先生の言葉を待っていました。

「大丈夫ですよ」

そう言ってもらえたら、どれだけ安心できただろう。

でも、そうはなりませんでした。

先生が赤ちゃんの脳を見て、言ったのは、

「やはり、脳室拡大があります」

という言葉でした。

やっぱり……。

最初のクリニックで言われたことは、間違いではなかった。

私の不安は、気のせいじゃなかった。

そう思うと、胸が苦しくなりました。

でも、同時に知りたいことがたくさんありました。

どんな異常なの?

どのくらいのものなの?

生まれたらどうなるの?

普通に生活できる可能性はあるの?

私はどうすればいいの?

頭の中には、たくさんの疑問が浮かびました。

でも、この先生は私の主治医ではありません。

その病院に非常勤で来ている先生だったのです。

だから、詳しいことや今後のことについては、私が通っているクリニックに相談するように言われました。

私は、一万円を払って、ここまで来た。

少しでも早く答えが欲しくて、必死で病院を探した。

そして、やっぱり異常があることは分かった。

なのに、また元のクリニックに相談しなければならない。

「じゃあ、私はどうしたらいいの?」

そんな気持ちでした。

この日は初診だったこともあって、受診にはかなり時間がかかりました。

長女には、長い時間付き合わせてしまいました。

あのときは自分のことで精一杯だったけれど、

今振り返ると、

長女には本当に負担をかけてしまったな

と思います。

診察を終えて、長女と一緒に車に戻りました。

私は、駐車場の車の中で泣きました。

何が正しいのか分からない。

もうどうすればいいのか分からない。

でも、とにかく時間がない。

そんなことばかり考えていました。

そのとき。

スマートフォンが鳴りました。

画面を見ると、

私が通っているクリニックからでした。

先ほど診てくれた先生が、私の通っているクリニックに連絡を取ってくれていたのです。

私は、泣きながら電話に出ました。

そして、この電話で私は、

また一つ、大きな現実を突きつけられることになります。


※この記事は個人の体験をもとに書いています。

医療上の判断については、必ず主治医・医療機関にご相談ください。

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