2回目の大学病院の受診。
今度は、専門のライセンスを持った先生に診てもらうことになりました。
向かったのは、MFICU(母体胎児集中治療室)のある病棟。
そこでエコーを受けました。
私はまだ、
「何もありませんでした」
と言ってもらえることを、どこかで期待していました。
エコーが始まると、先生は画面を見ながら、一つずつ確認していきました。
脳室は拡大している。
ただ、拡大自体は軽度。
でも、
小脳虫部は欠損しているように見える。
小脳自体も小さい。
そして、頭が明らかに小さい。
BPDは−3.7SD。
頭囲は−3.1SD。
「小頭症ですね」
そう言われました。
さらに、
かなりシビアな胎児発育不全。
臍帯も細い。
そして、臍帯動脈が2本とも逆流している。
これは、赤ちゃんがかなりしんどい状態にあるサインだと説明されました。
腹水も溜まっている。
そして、
18トリソミーの可能性もあるため、羊水検査を勧められました。
聞けば聞くほど、
頭の中が追いつかなくなっていきました。
脳室。
小脳。
小頭症。
胎児発育不全。
臍帯動脈の逆流。
腹水。
18トリソミー。
知らない言葉が、次々と積み重なっていく。
私はただ、
先生の言葉を聞くことしかできませんでした。
そして先生から、
今まで聞いたことのない言葉を告げられました。
「あと1週間くらいだろう」
赤ちゃんが、お腹の中でかなりしんどい状態になっている。
このまま、お腹の中で亡くなってしまう可能性が高い。
そういう意味でした。
「心臓が止まっているのは覚悟して、毎回の健診に来てください」
そう言われました。
そして、
「本当は今日、入院してほしい」
とも。
でも、私たちの心情を理解してくれて、
私に浮腫みが出てきたりしたら、すぐに受診するようにと先生は言ってくれました。
「何かあったら、すぐ来てください」
その言葉を聞いて、
私は病院をあとにしました。
そして、不思議なことに。
「あと1週間」
そう言われて、
私は少しだけホッとしていました。
もちろん、
赤ちゃんには生きていてほしい。
そう思っていました。
でも、それまでの私は、
何日も何日も、
赤ちゃんのことを考え続けていました。
どうなるんだろう。
どうしたらいいんだろう。
この子は大丈夫なんだろうか。
中絶できるのか。
生まれてきたらどうなるのか。
ずっと、現実から逃げられないような感覚でした。
でも、
あと1週間で終わる。
そう思ってしまったんです。
大学病院へ行ったことも。
異常があると言われたことも。
何度も調べ続けたことも。
あの苦しかった時間も。
全部なかったことになる。
そんなふうに、
私の「非日常」が終わることを期待してしまいました。
そして、
いつもの日常に戻りたかった。
長女と過ごす、いつもの毎日。
夫と過ごす、いつもの生活。
何も知らなかった頃の私に、
戻りたかった。
「あと1週間」
それは、
赤ちゃんに残された時間だと思っていました。
でも同時に、
私がこの苦しさから解放されるまでの時間
でもありました。
そんなことを考えてしまった自分を、
今でも鮮明に覚えています。
そして私は、
その「1週間」を過ごすことになります。
※この記事は個人の体験をもとに書いています。
医療上の判断については、必ず主治医・医療機関にご相談ください。



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